技術士試験は、技術士として活動できる人材かどうかを判断するため、主に応用力を中心に技量を求められる試験です。一次試験と二次試験が準備されており、2つの試験をクリアしなければ技術士として登録できません。
一次試験は誰でも受験ができるため、気軽に受験できる試験です。しかし二次試験は条件が厳しく設定されており、技術士としての壁はかなり高いのです。
一次試験は試験に関連する条件はありません。独学で勉強して試験を受けるという方法もできるため、技術力を持っていると自分で感じていれば試験を受けてもいいでしょう。ただ、試験内容はとても難しく、あらゆる専門分野の応用力が求められます。
二次試験は条件が厳しくなり、一次試験を通過して4年以上、技術士を補佐する仕事を努めなければなりません。また、科学技術に関連する研究や評価、設計など、科学技術分野で多くの専門技術を磨いていれば、一次試験を通過しなくても7年間の経験で試験を受けられます。
二次試験は条件も出題内容もかなり厳しく、一次試験とは比べ物にならないレベルの知識が求められます。
技術士試験が非常に厳しい背景には、技術士を開発途上国へ派遣して、技術指導を実施してもらうためです。技術士は試験を通過しただけでは名乗れませんが、必要な費用と登録を済ませれば試験合格者が名乗れます。そして技術士として認められた人は、時には開発途上国へ赴き様々な技術指導を実施します。
日本としても、開発途上国への支援は欠かせません。その支援のためには高い技術力、そして応用力を持った技術士が必要です。だからこそ一次試験と二次試験に分けており、しかも二次試験の条件を相当厳しいものとしているのです。